アジアプロ野球チャンピオンシップ

アジアプロ野球チャンピオンシップは昨日決勝が行われ、日本(侍ジャパン)が韓国に延長10回タイブレークの末に劇的サヨナラ勝利で優勝を決めました。この大会はアジア3チーム(日本・韓国・台湾)に地理的にはオセアニアに属するオーストラリアを加えた4チームが参加して行われたものです。 ということで、今日取り上げたのはこれら4つの国・地域が描かれている地図切手です。地図切手が描く範囲は様々で、世界地図や大陸図、国地図など描く範囲がはっきりしているものもあれば、複数の大陸や国を描いているものもあります。上の切手は、日本、韓国、台湾を含めたアジア東端部とオーストラリアを描いているめずらしい地図切手になります。 この切手は野球とは関係なく、1990年にバングラデシュからアジア・太平洋郵便トレーニングセンター設立20年を記念して発行されたもので、実際には2種連刷切手の形で発行されています。この切手の左側にはもう1枚、切手発行国のバングラデシュを含むアジアの地図が続く図案の切手がつながています。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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万博ジャポニカ切手

昨日、先日紹介したメキシコに加えてエストニアも財政の問題を理由に大阪・関西万博に不参加を表明していたことが分かりました。エストニアはヨーロッパ北部バルト三国の一つですが、その位置を示した地図切手はこちらを参考にして下さい。 先日のメキシコの記事の中で1970年の大阪万博について言及しましたが、今日取り上げたのは、その1970大阪万博に関するジャポニカ切手です。ジャポニカ切手とは、外国から発行された日本を描いたり、日本を題材に取り上げたりした切手のことで、今までに数多くの切手が各国から発行されています。上の切手は、1970年の大阪万博を記念して博覧会開催中に中東のカタールから発行されたジャポニカ切手で、図案には大阪万博のロゴマークと日本地図が描かれています。日本の主要4島が海峡や瀬戸内海の存在を無視してピッタリ隣接するように描かれている所が、いかにもジャポニカ切手と言う感じです。 なお、メキシコの記事では、アメリカ大陸を中心に描いた世界地図を紹介しましたが、アメリカ大陸を中心に描いた有名な地図切手としては、メルカトル図法で描いたこちらのカナダの地図切手を参考にして下さい。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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メキシコが万博不参加

先日、メキシコが2025年開催の大阪・関西万博への参加を、大統領選挙などの予定があり予算を決めることができないとの理由で取りやめる意向であることを表明しました。153か国の参加が予定されている大阪・関西万博ですが、パビリオン建設費の高騰などもあり、今後さらに辞退国が出てくることも懸念されています。 大阪万博と言えば、1970年の万博が思い出されます。当時は高度経済成長期の日本を象徴するような万博で、連日、人気パビリオンには長蛇の行列ができる状態でしたが、現在はかなり状況が異なっており、果たして2年後はどうなっているのでしょう。 ということで、今日取り上げたのは、メキシコから発行された世界地図が描かれた切手です。1991年にアメリカ大陸発見500年(2つの世界の出会い)を記念して発行されたもので、通常の目打ではなくルレットになっています。図案の地図は南北アメリカ大陸を黒く強調して他の大陸と色を変えて描いており、アメリカ大陸を中央に配しています。世界地図でよく見かけるのは、日本では太平洋中心、欧米では経度0度を中心として描くパターンが多いのですが、アメリカ大陸中心で世界地図を描いていると、何か新鮮な感じがします。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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プレート境界のネパール

10月のアフガニスタンに続いて、今月も日本時間の11月4日の午前3時頃にネパールで大きな地震が発生しました。震源地は首都カトマンズから北西に300kmほど離れたネパール西部のジャージャルコート付近で、USGS(アメリカ地質調査所)によるとM5.6と推定されています。 被害状況が懸念されますが、このネパールもアフガニスタンと同様に変動帯のアルプス=ヒマラヤ造山帯に属する地域で、地震の多発国です。ネパールはヒマラヤ山脈の国として知られますが、このヒマラヤ山脈はユーラシアプレートに南からインド・オーストラリアプレートが衝突して形成された大山脈で、プレートの衝突する境界部に当たります。 ということで、今日取り上げたのはネパールの純地図切手です。上の切手は、1954年に発行された同図案の地図切手12種のうちの1種で額面24パイサの切手です。 東西に長いネパールの国土形態がよく分かりますが、北側が中国チベットとの国境、南側そして東西両側もインドとの国境になり、直線的な国境ではなく複雑に国境線が入り組んでいることも分かります。中国チベットとの国境はヒマラヤ山脈の山岳地帯で、この地図はそこから流れるネパールの主要水系が示された水系図でもあります。ヒマラヤ斜面を南へ流れるこれらの水系は合流してインドの大河ガンジス川へ流れ込みます。すなわち、これらネパールの河川はガンジス川水系の一部になるわけです。ヒマラヤの山岳国ですが、インドとの国境沿いはガンジス川流域の低地が東西に続きます。 切手…

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ボリビアがイスラエルと断交

イスラエルによるパレスチナのガザ地区への攻撃が続く中、先日10月31日に南米のボリビアがイスラエルとの断交を表明しました。今回のイスラエルとハマスの戦闘に関して、イスラエルとの断交を表明したのはボリビアが最初です。ボリビアでは、反米左派のモラレス政権時代の2009年にイスラエルと断交していますが、2020年に中道右派政権のアニェス政権下で外交を回復していました。現在のアルセ大統領はモラレス前大統領の後継者ということもあり、今回の措置に至ったと思われます。 ということで、今日はボリビアの左派政権に関連した地図切手を取り上げました。上の切手は1972年に、ゲリラの日5周年を記念してキューバから発行されたものです。図案にはボリビアの地図と革命家チェ・ゲバラが描かれています。1959年のキューバ革命に際して、カストロに呼応したゲバラは革命を成功させますが、その後南米にも社会主義革命をもたらそうと活動を続けます。しかし、ボリビアでゲリラ戦を展開していたゲバラは、サンタ・クルス県のイゲラ村にあるチュロ渓谷で束縛され、1967年10月8日に殺害されます。 切手印面のボリビアの地図には、そのチュロ渓谷の位置が示されていますが、実際にはアンデス高地の奥地にある渓谷ということになります。キューバではカストロとともに英雄視されていたゲバラを称えるスタンスで発行されたのがこの切手です。 キューバ革命侵攻ルート

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