ジブチ共和国
アフリカの国、今日は東アフリカのジブチです。紅海とインド洋を結ぶマンデブ海峡とアデン湾に面する要地に位置する国で、面積2.3万㎢、人口約110万人(2021年)の小国です。
エチオピア系のアファル人とソマリア系のイッサ人を主体にする民族構成で、宗教的にはイスラム教徒が大部分を占めています。フランス領ソマリランドとしてフランスが植民地化していましたが、1946年にフランス海外領となります。1967年に独立を問う住民投票が行われますが、フランス残留の支持が上回りました。10年後の1977年に再度行われた住民投票では独立支持が上回り、同年独立します。フランス語に加えてアラビア語も公用語になっており、イスラム国家でもあることから、アラブ諸国で構成されるアラブ連盟に加盟しています。
対岸のアラビア半島や隣国ソマリアと同様に乾燥気候が分布し、遊牧民の多い国ですが、要衝の地であるためジブチ港は中継貿易がさかんで、同国の経済を支えています。一時多発したソマリア近海の海賊への対応と付近の海上航行安全確保のため、フランスをはじめ、アメリカ、イタリアに加え、日本の自衛隊、さらには中国も軍事基地を設けています。
上の切手は、2004年に独立27周年記念して発行されたもので、印面中央部に同国の国土形態を示す地図が国旗とともに緑色で描かれていますが、中央部に大きな湾入があるのが分かります。この湾の湾口近く南側に港町の首都ジブチが位置しています。
ジブチの位置
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