キプロス共和国
今日は地中海東部に浮かぶ島国キプロスです。島全体が地中海性気候で、夏は高温乾燥、冬は温暖で降水が見られるという典型的な地中海性気候の特徴を示します。キプロスは1960年にイギリスから独立しますが、上の切手はイギリス領時代に発行されたもので、英国王ジョージ6世の肖像とキプロスの地図が描かれています。
キプロスは地理的に6つの地区に分かれ、各地区には地区名と同じ名前の都市が中心地として存在します。切手印面の地図には、その6都市の位置と都市名、そして西部にあるキプロス最高峰1952mのオリンポス山(トロードス山脈)が示されています。6地区は、北部のキレニア、東部のファマグスタ、首都のあるニコシア、南部のラルナカ、リマソール(レメソス)、西部のパフォスの6つです。
独立後、ギリシャ系住民とトルコ系住民の内戦状態になり、現在は完全に国家分裂状態となっています。キプロス共和国(ギリシャ系)に対し、トルコ系の多い北部が北キプロス=トルコ共和国として1983年に独立を宣言します(国家承認しているのはトルコのみ)。上記の6地区のうち、キレニア全域、ファマグスタの大部分、ニコシアの北半分、ラルナカの一部が北キプロスに含まれます。
現在、両国の境には国連によりグリーンラインと呼ばれる緩衝地帯が設置されていますが、ギリシャ系住民が多いキプロス共和国(南キプロス)はEUにも加盟しており、ヨーロッパの国という感じが強くなっています。
キプロスの白地図
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