日米接近 ミュンスターの地図

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 前回紹介した1492年製作のベハイム地球儀に描かれた縦長のジパングは,その後しばらく,いくつかの世界地図にも同様の形で描かれベハイム型と呼ばれましたが,前々回に取りあげたトルコのピリー・レイスの地図にも描かれていました。

 そこで,今日はもう1枚ということで上の切手です。これは1992年にオーストリアからヨーロッパ切手として発行されたもので,この年のテーマは「新大陸到達500年」でした。

 図案の地図は1540年頃にミュンスターによって製作されたもので,南北につながったアメリカ大陸が大きく描かれ,その西にベハイム型の日本が位置していますが,アメリカ大陸にこれほど近く描かれていると,アメリカからすぐにジパングに行けそうです。

 そして,この地図が製作されたのは,1522年にマゼラン一行が南米大陸最南端を周回して太平洋に入り世界周航を成し遂げた後ということで,太平洋部分にはその栄光を讃えるように,マゼランの旗艦ヴィクトリア号も大きく描かれています。

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