トランスアマゾニアンハイウェー
昨日紹介したブラジリアをさらに北の内陸部へ進むと,広大な熱帯林の広がるアマゾン川流域に入っていきます。このアマゾンの熱帯林を切り開いて東西に横断するのがトランスアマゾニアンハイウェーです。
メインルートは大西洋岸のジョアン・ペソアとレシフェから全長5400kmにもおよび,国境付近のクルゼイロ・ド・スルから隣国ペルーに至る全線が1974年に開通しました。
今日の切手は,ブラジルから1971年に発行された,このトランスアマゾニアンハイウェーのルートを描いた連刷切手ですが,地名なども記されていない,いわゆるデザインマップ風の地図になっています。
同ハイウェーは,広大なアマゾンの熱帯林地帯の開発(農業,牧畜,鉱業)及び入植を進めるための総合計画の一環として建設されたものですが,その開発による恩恵もさることながら,裏返しとしての森林破壊という環境問題の視点から見ることの方が多いようです。
切手図案を見ると,水系の青色とハイウェーの赤色のルートの下地が濃い緑色で配されているデザインで,広大なアマゾンの森林が健在であるイメージを与えます。
その後開発が進み,森林破壊などの環境問題への取り組みのための国連会議である,いわゆる地球サミットがリオデジャネイロで開催されたのは約20年後の1992年でした。
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