イギリス~フォークランド諸島 DIRECT FLIGHT
航空ルートマップが続きます。今日取り上げたのは英領フォークランド諸島から1978年に発行された切手で、1952年に開始されたイギリスのサザンプトンからフォークランド諸島のスタンリーへの”直行便”のルートを描いています。
切手印面下部に記された”Direct Flight”を直訳すると”直行便”になるわけですが、英語の Direct Flight は日本語の直行便のニュアンスとは少し異なります。同じ便名で同じ機体を使用する場合は、最終目的地以外に他の空港を経由する場合でも Direct Flight と呼ばれるのです。日本語では”経由便”といった方が分かりやすくなります。
切手印面のルートでも複数の経由地が示されており、ここ数回の記事でたびたび登場するブラジルのナタールも経由しています。
追記:前回の記事で紹介したガンビアとブラジルのナタールを結ぶ航空ルートマップですが、この大西洋横断飛行ルートも実は補足が必要なので、追加、修正します。
ガンビアの首都バサースト(現バンジュール)からブラジルのナタールへは大西洋横断の最短ルートですが、それでも当時は無着陸の横断は無理であったため、大西洋上の途中までは船上から発進できる支援船に航空機を搭載して進み、目的地の陸地が近づくと船上から飛び立つカタパルト方式がとられていました。カタパルトとは滑走路や滑走甲板を使わずに航空機を射出する装置のことで、全ルートを船便で目的地まで行くよりも、この方法を利用して少しでも早く郵便物を届ける方…