フィジー共和国
オセアニアの国、今日はメラネシアのフィジーです。フィジーは南太平洋の180度の経線を挟んで東西両半球に分布する大小300以上の島からなる国ですが、首都スバのあるヴィティレヴ島やヴァヌアレヴ島の主島は180度の経線の西側(東半球)にあります。なお、日付変更線はフィジー全体の東側に設定されています。
1874年以降イギリスの植民地でしたが、1970年に独立を果たします。1998年に国名をフィジー諸島共和国に変更しますが、2011年に再びフィジー共和国に再変更しています。住民構成は特徴的で、メラネシア系フィジー人が6割弱、インド系が4割弱という構成になっています。インド系が多いのは、イギリス植民地時代にサトウキビのプランテーション労働者として、同じイギリス植民地のインドから多くの労働者が移住してきたことが理由です。フィジーは英語、フィジー語とともにヒンディー語も公用語になっており、インド系住民の間ではヒンドゥー教も広く信仰されています。これらは同じくイギリスの植民地であった南米のガイアナと類似した特徴です。
上の切手は、1964年にフィジー~トンガ間航空郵便開始25年を記念して発行されたもので、印面には航空機とともにフィジーの地図が経緯線入りで描かれています。地図をよく見ると、フィジーの首都スバとトンガの首都ヌクアロファの名が記されており、両都市の間を経度180度の経線が通っていることが分かります。すなわち、先に紹介したトンガはフィジーの南東に位置していることになります。なお、この両…