バヌアツ共和国

オセアニアの国、今日はメラネシアのバヌアツです。バヌアツは先に紹介した同じメラネシアのソロモン諸島の南東に位置し、約80の島からなっています。これらの島々は南北に続くニューヘブリディーズ諸島を形成しており、環太平洋造山帯に属する火山島です。 1906年にイギリスとフランスの共同統治領となった後、1980年に諸島全体がバヌアツとして独立します。住民はほとんどがメラネシア系ですが、英仏共同統治であった影響で、言語的には英仏の2系統に分かれ、ピジン英語であるビスラマ語とともに英語、フランス語の両言語が公用語になっています。独立時には、フランス語系住民が多い諸島内最大のエスピリトゥサント島が分離独立運動を起こした歴史もあります。 産業は農業が中心で、ココヤシから採れるココナッツ油やコプラが主要輸出品になっていますが、経済的には外国からの援助金で財政を補っています。 上の切手は、1980年の独立時に発行された各島を描く地図シリーズ切手の1種で、この切手は諸島全体を描く地図になっています。最大の島はエスピリトゥサント島ですが、首都のポートビラがあるのはエファテ島で、印面の地図では諸島中央部南寄りの”VATE”と表記されている島です。この表記はフランス語表記で、英語では”EFATE”の表記になります。上述したように、バヌアツは英語、フランス語両系統の住民がいるため、独立時発行のこの地図シリーズ切手は、英語、フランス語それぞれの表記の切手が同図案で発行されており、上の切手はフランス語表記…

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