ナウル共和国
オセアニアの国、今日はミクロネシアのナウルです。ナウルは南半球、赤道のすぐ南に位置する国ですが、住民はミクロネシア系のため地域的にもミクロネシアに分類されます。面積21㎢とオセアニアでは最少、世界でも3番目に小さい国です。隆起サンゴ礁の島で、現在も島の周囲にくっついてサンゴ礁が発達する裾礁の形態をなしています。
第一次大戦後の国連委任統治領、第二次大戦後の国連信託統治領を経て、1968年に独立します。ナウルの特徴と言えば、リン鉱石が経済を支える国ということになります。長い年月を経て海鳥の糞が堆積、化石化した「グアノ」はリン成分を多く含み、化学肥料の原料として欠かせないものでした。島全体に分布していたこのリン鉱石の採掘、輸出により、20世紀末までは高い経済、生活水準を誇ったナウルでしたが、リン鉱石の枯渇後は経済が一時破綻。現在は第二次採掘への取り組みが始まっており、輸出品のほとんどはこのリン鉱石になっています。
上の切手は、独立前の1954年に発行されたもので、ナウルの島の形態が分かりやすい地図が図案になっています。地図には14の地域区分が示されていますが、これは行政区分ではなく、単なる地区区分ということになります。ナウルでは市や町といった自治体による行政区分は存在しません。南西部に位置するヤレン地区にナウルの政庁があるため、このヤレンが首都として扱われています。
経緯線の入った地図