ツバル
オセアニアの国、今日はポリネシアのツバルです。ツバルを構成する9つの環礁はすべて赤道以南、経度180度以西に位置しますが、これら環礁は地球温暖化に伴う海面上昇による水没の可能性があり、その危険性を世界に訴え続けています。位置的には経度180度以西ですが、住民のほとんどはポリネシア系で、地域的にもポリネシアに属します。
エリス諸島からなるツバルの各環礁は北方のギルバート諸島とともに、1892年以降イギリスの保護領でしたが、ミクロネシア系住民が居住するギルバート諸島と1975年に分離、”8つが並び立つ”を意味する「ツバル」に名称を変更し(9つの環礁のうち1つは元々無人島であった)、1978年に独立します。
ツバルの産業は漁業や農業が主体ですが、これらに関する産物の輸出は少なく、外国漁船の入漁料、出かせぎ船員の送金などが収入源となっており、イギリス、オーストラリア、ニュージーランドが拠出する信託基金で補う形になっています。
上の切手は、独立前の1976年に発行された各環礁の地図を図案にしたシリーズの1種で、首都のあるフナフティ環礁の地図が描かれたものです。ツバルの全体図はこちらを参照にして下さい。地図で分かるように、中央のラグーン(礁湖)を取り囲んだリング状の環礁の形態が見事に示されており、東部の最も陸地部分の広い所には、同国唯一の飛行場も確認できます。なお、ツバル全人口1.1万人(2021年)のうち、このフナフティ環礁に半数以上の住民が居住しています。
ギルバート諸島と…