ウクライナ
ヨーロッパの国、今日は東欧のウクライナです。元々、親西欧の西部と親ロシアの東部が対立する構図がありましたが、2022年にロシアの侵攻がはじまり、親ロシア派の多い東部と南部の4州の併合を宣言。現在も戦闘状態が続いています。
旧ソ連時代も、ソ連を構成す15の共和国のうち、ウクライナはロシアに次ぐ経済力を持っていました。国土の中央部を流れるドニプロ川(ドニエプル川)流域は、ステップ気候下での草原の腐植層をもつ黒土地帯の広がる穀倉地帯になっており、小麦の世界的産地です。ロシアが併合を宣言した東部には、ドネツ炭田や主要鉄鋼業都市があります。すなわち、旧ソ連時代には、ソ連最大の穀倉地帯と重工業地帯がこのウクライナにあったわけです。
上の切手は、1995年にアーテック世界子供キャンプを記念して発行されたもので、図案の背景には黄色で示されたウクライナの地図が描かれています。南東部に突き出している部分がクリミア半島になり、ウクライナ内のクリミア自治共和国という位置付けですが、ロシア系住民が多いこの地域にロシア軍が侵攻し、国際的承認は得られていませんが、現在はロシアが実効支配しています。この図案のように、子供たちが楽しいキャンプを過ごせる日が早く来てほしいものです。
ウクライナのデザイン地図
★★★関連本★★★
地図切手を見る楽しみ、読む楽しみを綴る当ブログの関連本
『切手で読み解く地図の世界 小さな地図の博物館』(えにし書房)
詳しくは上の書名をクリックして、版元の…