タジキスタン共和国

アジアの国、今日は中央アジアのタジキスタンです。世界の屋根と呼ばれるパミール高原とその周辺の山脈の一部からなる高原、山岳国で、牧畜や狭い谷の平野での農業が主産業になっていますが、高原地帯には世界第3位の生産をあげるアンチモンなど多くの種類の鉱産資源を産出し、これら鉱産資源が輸出の約4割を占めています。 旧ソ連を構成していた中央アジアの5か国のうち、他の4か国がトルコ系民族の国であるのに対して、このタジキスタンの主要民族であるタジク人はイラン系の民族になります。南側で国境を接するアフガニスタンの主要民族であるパシュトゥーン人も同じイラン系です。主要民族がイラン系の国はイランとこのタジキスタン、アフガニスタンの3か国になります。なお、国を持たない最大の少数民族と言われるクルド人もイラン系の民族です。 上の切手は、タジキスタンの国連加盟を記念して発行されたもので、タジキスタンの地図と国旗、国連本部ビルが図案になっています。1991年に旧ソ連から独立し、翌1992年に国連に加盟するのは中央アジア5か国に共通しています。なお、上の切手自体は1995年に発行されたものです。 国土の地図と国旗

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大韓民国

アジアの国、今日は日本の隣国、大韓民国です。第二次大戦での日本の敗戦後、1948年に朝鮮半島を分断する形で大韓民国(韓国)と朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)の2国が誕生します。1950年6月に朝鮮戦争が勃発しますが、1953年7月の休戦以来、南北軍事境界線を境に2国が引き続き存続しています。 両国の間では、2000年6月の第1回から通算5回の南北首脳会談が行われていますが、上の切手は、2007年10月に平壌(ピョンヤン)で実施された第2回の南北首脳会談を記念して韓国から発行されたものです。この第2回での両首脳は、韓国が廬武鉉(ノ・ムヒョン)大統領、北朝鮮が金正日(キム・ジョンイル)総書記でした。なお、第3回~第5回は2018年に連続して開催されています。 切手図案には、朝鮮半島を俯瞰するイメージの白い地図と平和の象徴であるハトが描かれています。韓国、北朝鮮から地図切手が発行される場合は、このように朝鮮半島全体を示す地図が描かれるのが通常です。この図案では、ハトによって半島南東部の韓国側の部分が隠れ気味になっています。 光復節

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タイ王国

今日は東南アジアのタイで、ちょうどアジアの国47か国の中の24番目で、”サ行”までの国でほぼ半数の国を紹介したことになります。タイは東南アジアのの国の中では唯一、植民地化されずに独立を保った国として知られますが、イギリスとフランス勢力の緩衝地帯であったことがその要因です。 上の切手は、1965年にタイがUPU(万国郵便連合)に加盟して80周年になるのを記念して発行されたものです。ということは1885年に加盟したことになり、当時東南アジアの他の国々は植民地時代でした。UPUは1874年に設立された郵便物や切手に関する国際機関で、1948年に国連の専門機関の1つになっています。 切手の図案では、インドシナ半島の中でタイの部分だけ濃く示された地図が描かれ、その上にUPUのロゴマークも合わせて描かれています。この地図で分かるように、タイの国土はマレー半島の北部に食い込むように南へ細長く伸びています。 ちなみに、現在、UPUの代表である国際事務局長には、日本人の目時(めとき)政彦氏が就任しています。 ユーラシア大陸の中でのタイの位置

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