スコットランド

世界の大きい島、一昨日に面積第8位のグレートブリテン島を紹介しましたが、現在開催中のワールドカップサッカーでのグレートブリテン対決となった試合はイングランドがウェールズに勝利しました。ワールドカップではイギリスというチームは出場せず、連合王国を形成する4国がそれぞれのチームで出場します。今大会には、残りのスコットランドと北アイルランドはヨーロッパ予選で敗退して出場していません。 今日取り上げたのは、今回のワールドカップには出場できなかったスコットランドの地図切手です。グレートブリテン島の北部3分の1を占めるスコットランドは、2014年に独立を問う住民投票が実施されますが、反対票が55.3%と上回り否決されています。 上の切手はスコットランドから1984年に発行されイギリスの地方切手で、スコットランド国旗と地図を描くシンプルな図案の切手です。北緯55度を超える高緯度に位置するスコットランド北部には、地図でも分かるように氷食谷が沈水した複雑な海岸線であるフィヨルドが見られます。ちなみに、スコットランドではフィヨルドはファースと呼ばれています。グレートブリテン島全体の中でのスコットランドの位置を描いた地図に関してはこちらの過去記事を参照して下さい。 なお、イギリス内各国で発行される地方切手は、世界切手カタログとして有名なスコットカタログに掲載されているイギリス全土で通用する切手と、同カタログに掲載されていない各地方のみで通用する切手があり、上の切手は後者の切手になります。 …

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アジアジャンボリー

昨日、ボーイスカウトに関する切手を紹介しましたが、今日は横道にそれて同じくボーイスカウト関連の地図切手です。ボーイスカウト運動は1907年に始りますが、1910年にはガールスカウトも設立されています。日本でもこれらボーイスカウト、ガールスカウト関連の切手が過去に何回か発行されており、今日取り上げた切手は、そのうち1962年に開催されたアジアジャンボリーを記念して発行されたものです。 ジャンボリーとはスカウト運動の祭典として行われるキャンプ大会で、世界大会や地域大会、国内大会がそれぞれ開催されており、1962年に開催された第3回日本ジャンボリーはアジアジャンボリーを兼ねて静岡県御殿場市で開催されました。 切手図案にはアジアの地図が描かれていますが、大陸部のほとんどはスカウトの制帽によって隠れています。ただ、インドネシアの島々や日本列島などはしっかりと見えています。この地図を注意深く見ると、経緯線は直交しておらず、経線、緯線とも高緯度ほど間隔が狭くなっているのが分かります。地図投影法としては円錐図法の一種ということになります。

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グレートブリテン島

世界の大きい島、日本の本州に次ぐ第8位の島は、面積21.8万㎢のイギリスの主島グレートブリテン島です。イギリスはこのグレートブリテン島にあるイングランド、ウェールズ、スコットランドと隣のアイルランド島北部に位置する北アイルランドの4国で構成されており、正式名称はよく知られているようにグレートブリテンおよび北アイルランド連合王国ということになります。 上の切手の地図はグレートブリテン島とアイルランド島の両島を描いていますが、アイルランド島の方は北アイルランドと独立国アイルランドの国境線は示されていません。この境界が明示された地図を描いた切手は過去記事で紹介していますので、よければそちらもご覧ください。 上の切手はボーイスカウト運動100年を記念して、カリブ海の小さい島国セントクリストファー=ネービスを構成するネービスから2007年に発行されたものです。同国は1983年に独立し、セントクリストファー(セントキッツ)島とネービス島からなる国ですが、1980年から2つの島がそれぞれ独自の切手を発行しているのです。 ボーイスカウト運動は創設者であるイギリス軍人ロバート・ベーデン=パウエルが、1907年にグレートブリテン島南岸の沖合に浮かぶ小さい島ブラウンシー島で実験キャンプを行ったのが始まりとされています。図案の地図の下部、赤い十字マークの上あたりがブラウンシー島の位置になり、印面にもその名が記されています。

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