南北首脳会談

先日、韓国と北朝鮮による南北首脳会談が実施され、今後の朝鮮半島情勢が注目されるところですが、トランプ米大統領もこの会談を歴史的だと述べ、さらには米朝首脳会談も予定されています。 ということで、今日取りあげたのが上の切手ですが、チュチェ思想セミナーを記念して1977年に北朝鮮から発行されたものです。鮮やかな赤色の朝鮮半島地図が描かれており、星印がピョンヤンの位置を示しています。 チュチェ(主体)思想とはマルクス・レーニン主義を朝鮮の現実に適用したもので、1966年以降に金日成により唱えられ、先軍思想とともに、北朝鮮における朝鮮労働党の指導の基礎になっているものです。このチュチェ思想は北朝鮮の切手にはしばしば取りあげられています。 切手図案をよく見ると、地図の周囲には多数のプラカードが描かれており、KOREA IS ONE!、AMERICANS GET OUT OF KOREA の文字が見えます。

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スワジランドがエスワティニに国名変更

アフリカ南部の内陸にある小国のスワジランド、1968年にイギリス領から独立した国ですが、先日19日に国王のムスワティ3世が、独立50年と自身の誕生日を祝う式典で、国名を「エスワティニ」に変更することを発表しました。今までの英語読みに変わって、スワジ語で「スワジの地」を意味する国名になったわけです。 スワジランドは世界でも例の少ない絶対君主制の王国ですが、自身の誕生日を祝う式典で発表するところは、さすが絶対君主です。今後同国から発行される切手の国名表記がどうなるか注目です。 上の切手は、以前にも取りあげたことのある切手ですが、英領時代の1964年に発行された鉄道路線を描くなかなか渋い切手です。額面刷色違いの切手のうち、今日は15cの切手です。

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フランス委任統治領時代のシリア地図切手

内戦の続く中東シリアで4月14日の未明、アメリカと英仏3ヶ国軍がシリアの化学兵器使用疑惑を理由に、シリアのダマスカス近郊、ホムスにある化学兵器関連施設を攻撃しました。 ということで、今日はシリアの地図切手を紹介しますが、上の切手は、シリアが1946年に完全独立する前のフランスの委任統治領であった1943年に発行された同図案、刷色ちがいの地図切手5種のうち、額面20ピアストレの切手です。 切手印面の地図をよく見ると、点(ドット)でシリアの主要都市が示されているのが分かります。このうち、地中海から少し内陸に入った、レバノンとの国境線が直角に曲がる付近に位置するのが今回空爆のあったホムスです。さらに国境線を南下していった次のドットがもう1ヶ所の首都ダマスカスになります。 国内における主要都市の位置関係が分かりやすい、なかなか渋い地図切手です。

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