アマゾンの源流

 アマゾン川の話が続きますが,アマゾン川の源流はどこまで遡るのでしょうか。支流が多く分かれているのですが,いずれもアンデス山脈が分水嶺になって東へ流れ出る川がアマゾン川に合流していきます。  これをよく示しているのが今日取りあげた地図切手です。上の切手は2003年にペルーから,パナマとの外交樹立100年を記念して発行されたもので,印面には16世紀の古地図が画かれています。  現在のパナマ,ペルー両国が含まれる範囲が描かれていますが,アンデス山系の東側にアマゾン川の上流部のいくつかが示されています。必ずしも現在の地図とくらべて正確な描写ではありませんが,アンデス山脈から流れ出ていることがわかります。    印面地図の南の方に,現在のペルー,ボリビア国境に位置するチチカカ湖に相当する湖がみられ,数本の河川が流れ出るように描かれていますが,実際にはチチカカ湖とアマゾン水系はつながっていません。

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探検家オレリャーノ

 前回と同じく今日も,スペインの探検家オレリャーノのアマゾン探検400年を記念する切手で,前回のエクアドルにかわって今日はペルー発行のセット切手の1種です。  切手図案に描かれているのがズバリ,探検家フランシスコ・デ・オレリャーノです。オレリャーノはペルー征服で有名なピサロの親戚に当たり,そのペルー征服にも同行しています。そしてインカとの争い中に負傷して片目を失っています。  1542年,オレリャーノはエクアドルのキト付近のナポ川からアマゾン本流への合流を経てアマゾン河口まで,約8ヶ月を要して,ヨーロッパ人として初めてアマゾンを横断して大西洋へたどり着きます。

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アマゾンの蛇行

 今日も前々回と前回に続いて,ラテンアメリカ諸国地図切手のコントロールパンチ入り見本切手です。上の切手はエクアドルから1942年に探検家オレリャーノのアマゾン探検400年を記念して発行されたセット切手の1種です。  図案の地図は16世紀製作の南米大陸を描いた古地図で,地図中にアマゾン川が大きく蛇行をくり返す状態で描かれています。実際のアマゾン川は,細かく見れば蛇行も含めてかなり複雑な流路で,支流も数多くありますが,16世紀の地図ではこの図案の地図のように,大きく規則的に蛇行するように描かれているのがアマゾンの定番になっています。  一方,南部にあるもう一つの大河,ラプラタ川は枝を付けた大きな樹木状に描かれているのが特徴です。

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