ラテンアメリカ

 7月中旬から公私とも超多忙な毎日が続き,久しぶりの更新になってしまいました。何とか「超」は抜け出せそうですが,相変わらず多忙には変わりなく,今後も更新の回数が少なくなるかもしれませんが御了解下さい。  そんな状況の中でも私的に決意したのが,来年横浜で開催の日本国際切手展への出品で,こちらの方もテキスト文の英訳が難題で,地図関係の英語版専門書を手元に置いての格闘が続きそうです。私にとってはなかなかの大仕事ですが,切手収集は趣味という原点を忘れず,楽しく作業を進めていこうと思います。  ところで,今日の切手は前回最後の更新で紹介したアスンシオン条約に基づく南米南部共同市場(メルコスール)に関連する切手で,本年4月にアルゼンチンから,南米南部共同市場,平和と文化の10年をテーマに発行されたもので,南米大陸の地図とオリーブの枝をくわえる鳩が図案になっています。  目打風メッシュという感じのなかなかおもしろいデザインの地図ですが,よく見ると,南米大陸地図というよりメキシコとキューバあたりから南米大陸全体を描いており,円形の途中で上部を切り取り,アメリカ合衆国以北を排除したラテンアメリカ地図になっています。

続きを読む

南米大陸国境

 ウルグアイ,ボリビアと大陸上での国の位置を示す地図が図案の切手を紹介してきましたが,それならばということで,南米大陸の国々の国境線を全て描いた地図切手の登場です。すなわち各国の位置と大きさがよくわかります。  上の切手は2001年にパラグアイからアスンシオン条約調印10年を記念して発行されたものです。このアスンシオン条約に基づいて1995年に結成されたのが,南米南部共同市場(メルコスール)で,域内関税廃止,域外に対しては共通関税を定める経済的な機構です。  図案の地図をよく見るとブラジル,パラグアイ,ウルグアイ,アルゼンチンの4ヶ国だけが国旗色のデザインで着色されているのがわかりますが,この4ヶ国が当初の加盟国ということになります。  各国の面積の大小関係がよく表れていますが,以前紹介したチャコ戦争によりチャコ地方を獲得したパラグアイは,それでも対戦国のボリビアより小さく,南米全体でも小国の部類に入ります。

続きを読む

ボリビア

 一昨日,ウルグアイの位置を示す地図を描いた切手を紹介しましたが,同じような感じで今日は,その前にチャコ戦争関連で取りあげていたボリビアの位置を示す地図が図案の切手を紹介します。  上の切手は2001年に,第21回米州スカウト会議開催を記念してボリビアから発行されたもので,図案には南北アメリカ大陸の中でのボリビアの位置を示す地図が描かれ,しかもそのボリビアは国旗色で示されているというデザインです。  この地図は大陸の中における国の位置をわかりやすくする効果的な地図ですが,よく見てわかるようにボリビアは太平洋に近いところにありますが,太平洋には面していない内陸国です。  それにしても,図案の南北アメリカ大陸の青い色の地図はうすい黄色地によく映えています。海岸線はかなり細かく表現され,さらにカリブ海の大,小アンティル諸島も小さな点でしっかりと示されており,切手図案としてはなかなかの地図という感じです。

続きを読む