パラグアイ
ワールドカップサッカー,対デンマークに勝って決勝トーナメント進出を果たした日本,いよいよ明日はパラグアイと対戦ということになります。
そこで,デンマークに続いて今日はパラグアイの地図切手を取りあげますが,上の切手はパラグアイとボリビアの間で起こったチャコ戦争終結にともなう1838年の講和条約の結果,新しく画定した国境を示した1939年発行の切手で,パラグアイの領土がはっきり描かれています。
南米中南部に位置するチャコ地方は,スペイン植民地時代から総督間で帰属が争われていましたが,19世紀に入ってボリビア,パラグアイ両国が独立した後も係争が続き,その領有をめぐって1932年~35年にかけてチャコ戦争が起こりました。
実はこの戦争と並行して両国はチャコ地方の領有を主張する地図切手を多く発行していますが,上の切手はその決着版切手という感じになっています。図案の地図でわかるように,戦争はパラグアイの勝利なり,係争地のチャコ地方はほとんどがパラグアイ領になり,現在の同国の領土が画定したわけです。