南極条約(2)
前回に続いて南極条約50年を記念する切手をもう1枚ということで,今日の切手は,昨年ロシアから発行されたものです。
前回の仏領南極の切手とちがって,この切手図案の南極大陸の地図には経緯線が示されていませんが,このあたりはデザインとしての地図の描き方のちがいが出てくることになるのでしょうか。
ただ,南極大陸を地図に描く場合,中央の経線が経度0度と180度になるように描くのが定番という感じで,上の切手の地図の場合もこの点に関しては,先日の仏領南極の切手と同じです。
もう一つ,この2枚の切手の地図の共通点としては,南極大陸の輪郭線が同じように描かれていることですが(普通に考えれば当たり前の話ですが),実はこの2つの地図,正確には南極大陸の部分を示しておらず,実際の南極大陸はもう少し小さくなります。
これは,一方の端が大陸とつながって海に浮かんでいる氷厚,面積とも大きい,棚氷と呼ばれる年中融けない氷の塊も含めて地図に描いているためです。衛星画像による地図を見ると,むしろこの切手図案に近い形で描かれていることになります。