スペイン州区分

 ヨーロッパの新着切手,今日はスペインですが,ちょっと変わったところで切手帳を紹介します。  上の切手帳は,昨年発行されたスペインの州シリーズのセルフ糊切手帳で,8種の切手が収められており,そのうちスペインの国旗と紋章が図案の2種以外の6種が各州の地図と州旗の図案になっています。  といっても,上に示したのはその表紙だけですが,この表紙には御覧のようにスペインの紋章と並んで,デザインティックに色分けされたスペインの州区分地図が描かれています。  地中海や大西洋の諸島部の州も当然描かれており,さらにはジブラルタル海峡をはさんだ対岸のアフリカ大陸の北岸も一部描かれているところがなかなかのものです。

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ロンドン地下鉄路線図

 ヨーロッパの国が続きますが,今日は切手発祥の国イギリスです。上の切手は昨年,クラシックデザインをテーマにした10種連刷切手の一部です。このテーマの中に地図切手があるというのもユニークですが,地図の一種でもある鉄道路線図が描かれています。  この路線図は,地下鉄発祥の地ロンドンの地下鉄路線図ですが,路線別に色分けされたカラフルなこの路線図は,わかりやすく見やすいデザインです。日本でもよく見かける各鉄道会社の路線図も基本的に同類ということになるのですが,製作者のデザイン感覚が問われていると思います。  東京の地下鉄路線図などは複雑すぎて,デザイン感覚どころではないという感じかもしれません。  ちなみに左側の切手は,私も学生時代に数冊読んだ,なつかしいペンギンブックスが図案になっています。

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ヴァチカン市国

 先日に続いてヨーロッパの国の小型シートですが,先日のルーマニア統一150年に対し,今日は成立80年のヴァチカン市国です。  1861年に統一されたイタリアは,1870年にローマを併合して首都とし,同年教皇国家も併合しますが,教皇はヴァチカンにとどまり,イタリア王国の批判を続けます。そして,1929年ムッソリーニと教皇の間でラテラーノ協定が結ばれ,主権国家としてのヴァチカン市国が認められる一方,1870年の教皇国家併合を追認する形になりました。  上の小型シートは,昨年,そのヴァチカン市国成立80年を記念して発行されたもので,切手印面からシート地にかけてヴァチカン市国のエッチングによる地図が描かれています。  黒の単色のこのシートをルーペで覗くと,その細かさがよくわかり,美しい芸術品という感じがします。

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