ガンビアの位置

 一昨日紹介したガンビアのメソジスト教会会議を記念して発行された切手は2種の発行で,今日はもう1枚の方を続けて取りあげます。  上の切手がそれで,図案には十字架とともにアフリカの地図が,ガンビアの国旗色である赤,青,緑に色分けされたデザインマップとして描かれています。  そしてよく見ると,西アフリカのアフリカ大陸西端付近に,東西に狭長なガンビアの国土の位置が示されています。ところが実際にはガンビアは小国で,こんなに東西には長くはありません。地図帳かネット上の地図と見くらべていただければ確認できると思うのですが,実際はこの図案の東西の幅の5~6分の1ぐらいではないかと思われます。  かなり誇張して描いていることになりますが,実際の大きさで描くと,ほとんど存在がわからないか,目立たない状態で,国の位置を示しているという事自体をわかってもらえないおそれがあると危惧した結果のデザインかもしれません。

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ガンビア

 アンゴラに続いて今日は同じくアフリカの国からガンビアの切手です。上の切手は昨年,同国からメソジスト教会会議を記念して発行されたものです。  西アフリカの小国ガンビアは,サハラやサヘル諸国と同様イスラム化が進み,イスラム教徒が9割弱を占める国です。伝統宗教に加えてキリスト教徒も少数派として存在します。  図案には十字架が中央に描かれていますが,それと交差するように,青い川筋が緑色にはさまれて描かれています。この,蛇行しながら東西に流れる川がガンビア川で,実は周囲の緑色の部分がガンビアの国土を示しており,立派なガンビアの地図ということになります。  ガンビア川は大西洋に流れ込みますが,この狭長なガンビアを実際にはセネガルの国土が取り囲んでいるわけです。これは英仏植民地争いのなごりとも言うべきものですが,この地図を見て,どこの国かを答えられる人はかなりの地理通,アフリカ通ということになるでしょうか。

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アンゴラ

 一昨日に続いてもう1枚,アンゴラ発行のマングローブの切手ですが,今日は一昨日とくらべてマングローブを大きく写している図案の切手です。  水面付近の森林景観がよくわかる風景写真といった感じですが,このようにマングローブは水中に多くの呼吸根と呼ばれる根がからみ合うように分布しているのが特徴です。一昨日も書いたように豊かな生態系を作り出していることは一見してすぐわかりますが,図案をよく見ると,水鳥が一羽水面にいるのがわかります。人間も含めた色々な動物にとってかけがえのない自然であることは間違いありません。  ちなみに,一昨日と同様に今日の切手も印面左下に,アンゴラの位置が示されている小さなアフリカの地図が描かれていますが,南大西洋に面しているこのアンゴラの沿岸海底部では油田が開発され,現在増産中で,OPECにも新しく加盟していることも注目される国ということになります。

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