中米・カリブ海

 一昨日紹介したエルサルバドルの切手のアメリカ大陸の地図では,カリブ海東部の小アンティル諸島が描かれていませんでしたが,それではということで,今日は同じ地域を描いた地図切手で,小アンティル諸島もしっかり描いている地図切手です。  上の切手は1944年にエクアドルからアロヨ大統領の各国訪問を記念して発行されたものです。図案の地図をよく見ると,訪問国の首都が書き込まれている詳細な地図ですが,バハマ諸島や小アンティルも含めて西インド諸島の島々もしっかりと描かれているのがわかります。  そして注意深くみると,中米の狭小な地域を分ける国境線やイスパニョーラ島の中のハイチとドミニカ共和国の国境線もきっちりと描いています。

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エルサルバドル

 一昨日,中米・カリブ海地域における国連の原加盟国がキューバ,ハイチ,ドミニカ共和国とエルサルバドルの4ヶ国と紹介しましたが,実はこれは間違いでお詫びし訂正します。他にもメキシコ,グアテマラ,ホンジュラス,ニカラグア,コスタリカ,パナマとあり21ヶ国中10ヶ国というのが正解です。これらの10ヶ国は当時この地域で独立していた国と一致するのですが,原加盟国が51ヶ国なので,この狭い地域の中に10ヶ国あるというのは驚きです。  ということで,とりあえず今日は,一昨日名前が出てしまったエルサルバドルの地図切手を取りあげることでお許し下さい。上の切手は1939年に同国からアメリカ合衆国憲法制定150年を記念して発行されたもので,両国の国旗とともに,アメリか大陸の地図が描かれ,その中で両国の部分を濃い色で示しています。とくにエルサルバドルの中米における位置がよくわかる地図になっています。  図案の地図をよく見ると,小アンティル諸島の島々が全く描かれていません。小さい島が多い上に,切手発行当時は独立をしていないというのが,描かれていない理由と思ったりもしますが,同じくまだ独立していないキューバ北方のバハマ諸島は描かれているのですが。

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キューバ

 イスパニョーラ島の地図が続きましたが,その西側に位置し,同じくコロンブスが第1回の航海で到達したのがキューバ島ということで,今日はキューバの地図切手です。  上の切手は1957年の10月24日に国連デーを記念して発行されたもので,国連のマークの上にキューバの地図が重ねて描かれています。  先日,イスパニョーラ島を構成するハイチが国連の原加盟国だということを紹介しましたが,同島を構成するもう一方のドミニカ共和国,そして今日紹介しているキューバも国連の原加盟国です。  国連がらみの切手図案の場合,国連のマークは他の図案と重ならないようにデザインされている場合が多いのですが,この切手はキューバの地図を大きく重ねて,しかもアメリカを含む北米大陸をかくすような図案になっているのが印象的です。この切手発行の2年後の1959年にキューバ革命が起こることになります。

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