プラン(2)

 一昨日のベルリンに続いて市街地図のプランですが,今日取りあげたのは,アルゼンチンはブエノスアイレス州の州都ラプラタ市です。  上の図案は1932年にラプラタ市50年を記念して発行された,陸軍地理局の贈呈用ハガキです。ラプラタ川の河口右岸に位置するラプラタ市の都市形態と河口沿岸部へ通じる鉄道路線がよくわかります。図案からわかるように,先日まで紹介してきたヨーロッパの都市とちがって,整然とした碁盤目状の都市形態が特色です。  ちなみに,アルゼンチンの首都ブエノスアイレスは首都,州都分離政策によって連邦首都の直轄市となり,このラプラタ市がブエノスアイレス州の州都になっています。  なお,ブエノスアイレス市については,先日紹介したリーフに,そのプランを図案に描いた切手が含まれていますので(ちょっと見にくいですが),アルバム機能から合わせて御覧下さい。

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ベルリンのプラン

 一昨日は都市の形態を描く地図切手をまとめたリーフを紹介しましたが,各切手図案に描かれたような縮尺の大きい市街地図は,英語ではmapの語は使わず,planという語を使うのが普通です。今日はそのような都市地図すなわちプランを描いた切手ということで,一昨日のリーフにはなかったものを取りあげました。  上のマキシマムカードの切手は,1986年に当時の東ドイツからベルリン750年を記念して発行されたものです。マテリアルとしてのマキシマムカードは,一般的に切手と類似図案がハガキに描かれますが,テーマティク作品の中での多用は好ましくないとされています。しかし切手図案が小さい場合に,それをわかりやすくする資料的価値があると思います。切手図案の拡大コピーをリーフに貼ったり,直接印刷してわかりやすくする手法がありますが,それに相当する役割があるのではと思ったりします。  先日まで世界陸上の熱戦をくり広げたベルリンですが,上の切手,ハガキの図案は1648年のプランを描いたもので,シュプレー川の両岸に13世紀に生まれたベルリン地区とケルン地区の対向集落に起源があるベルリン市の特徴をよく表しています。

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都市の形態

 都市鳥瞰図が図案の切手をしばらく続けてきましたが,都市の形態が非常にわかりやすいこの鳥瞰図,その視点によっては,建物などにかくれて道路網が一部見えません。都市の道路形態を全て把握するには,やはり平面地図の方がすぐれているということになります。  今日は久しぶりにリーフを紹介することにしましたが,上のリーフは,かつてトピカル切手展に出品した拙作『地図の役割』の1リーフで,「都市の形態を描く」というテーマのリーフです。  鳥瞰図も一部含まれていますが,ほとんどは平面図で,市街地の道路形態がよくわかる図案がそろっています。マテリアルとしては,切手の切手,シール式切手,無目打,ルレット目打,タブ付き連刷と各種そろえています。  

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