ノーフォーク島(2)

 昨日に続いてノーフォーク島で,今日も同じく同島の形をした変形シール切手を取りあげますが,上の切手は1974年にUPU(万国郵便連合)100年を記念して発行されたものです。  図案中央部には同島沿岸部の風景が描かれていますが,植わっている樹木は,南半球に生育するナンヨウスギ科の針葉樹の1種でノーフォーク松と呼ばれるものです。名前の通り,同島はこのノーフォーク松の原産地で,現在も多く分布し緑豊かな島になっており,観光業にも力を入れています。  ちなみに,UPU関連の記念切手は世界各国から数多く発行されていますが,多くの場合,UPUのマークや世界地図が図案に描かれるのが普通です。ところが,この切手の場合は同島の風景のみという所がなかなかのものです。

続きを読む

ノーフォーク島

 今日はクリスマス島から東へ進み,オーストラリアを周回してシドニー東方に位置する同じくオーストラリア領のノーフォーク島です。クックが1774年に到達した同島は,1788年に南岸のキングストンにイギリスが植民地を建設して以来イギリス領が続きますが,現在はオーストラリア領となり,1947年から独自の切手を発行しています。  上の切手は1978年にガールガイド(ガールスカウト)50年を記念して発行されたものですが,何と言っても,島の形に切り取られたシール式の変形切手ということに最大の特徴があります。同島からはこのパターンの切手が何種類か発行されています。  図案には太平洋の中に同島の位置が示される小さい地図が描かれています。よく見ると同島がオーストラリア南方のタスマニア島と同じくらいの大きさに描かれていますが,実際のノーフォーク島はタスマニア島の2000分の1程度の大きさしかありません。

続きを読む

クリスマス島(2)

 今日も続いてクリスマス島ですが,一昨日も書いたように同島はリン鉱石の産地ということで,今日の切手はその関連の地図切手です。  上の切手は以前にもルートマップの例として紹介したことのある1963年発行の切手で,クリスマス島の地図切手を取りあげる場合は欠かすことのできない存在のため,再登場ということになりました。  図案の地図には,同島で産出するリン鉱石を輸送するための鉄道路線が描かれています。かつて植民地時代にはプランテーションの産物や鉱産資源を輸送するための鉄道が敷かれた例が多くありますが,このような大洋の中に浮かぶ小さい島ではめずらしい存在と言えます。

続きを読む