ニューカレドニア

 ノーフォーク島との関連で東太平洋のピトケアン島まで一気に飛んでしまいましたが,再びオーストラリア大陸に近い所へ戻って,非独立地域の地図切手を続けます。  ということで,今日はオーストラリアの東に浮かぶフランス領ニューカレドニアです。こちらはここしばらく紹介してきた島々とはちがって,面積的にはやや大きく,日本の四国ぐらいの大きさになります。ただ,島の形態は細長い葉巻のような形になっています。  上の切手は1995年に南太平洋観光年を記念して発行されたもので,ルーペで覗くと何とも楽しい図案で,動植物や船などが描かれています。南海の楽園,天国に一番近い島というキャッチフレーズで観光案内に出てくるイメージにピッタリです。  実際,サンゴ礁に囲まれた美しいラグーン(礁湖)を多く有する一方,山地部には松の生い茂った森林をもち,熱帯気候ながら南島貿易風の影響ですごしやすいので,観光にはピッタリという感じです。

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ピトケアン諸島(2)

 一昨日,ピトケアン島を紹介しましたが,その時書いたように19世紀中頃にピトケアン島からノーフォーク島への移住が行われました。  今日の切手は,その関係の深い両島の地図を同時に描いた地図切手ですが,エリザベス女王をはさんで両島が左右に配置される図案になっています。この切手は1961年にピトケアン諸島から発行されたもので,その移住から数年後に再び,一部の移住者がノーフォーク島からピトケアン島に戻ってきたことを取りあげたもので,その100年を記念して発行されたものです。  なかなか興味深い歴史でつながっている両島ですが,図案ではほぼ同じ大きさに描かれています。さて実際にはどちらの方が大きいでしょうかという問題になりそうです。  正解は,ノーフォーク島は34平方km,ピトケアン島は5平方kmで,ノーフォーク島の方が約7倍大きいということになります。

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ピトケアン諸島

 一昨日まで紹介したノーフォーク島の島民の一部は,18世紀末のイギリス戦艦バウンティ号の反乱での反乱者がタヒチ島の島民とともにたどり着いたピトケアン島から,人口過剰にともなって1856年に移住してきた人たちの子孫です。  ということで,今日はそのピトケアン諸島を取りあげますが,同諸島はピトケアン島を主島とする,東太平洋ポリネシアに浮かぶイギリス領の孤島で,1940年以来独自の切手を発行しています。  上の切手は1957年に発行された島の地図を描いた切手で,経緯線が示され,その位置がよくわかります。南緯25度,西経130度という数字から,東太平洋の南半球ということになりますが,タヒチ島とイースター島のほぼ中間と言った方がイメージ的にわかりやすいかもしれません。  図案の地図はこの小さな地図にもかかわらず,等高線がびっしりと描かれており,地形の様子が読図できるスグレモノの地図です。

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