ポルトガル領
一昨日アンゴラを取りあげて,1975年にポルトガルから独立したと紹介しましたが,アフリカではアフリカの年と呼ばれる1960年を中心に1960年代に英,仏植民地から多くの国が独立を達成します。
その中で,最後の植民地帝国と呼ばれたポルトガルはなかなかその植民地の独立を認めず,ポルトガル領は独立が最も遅くなります。アフリカでは1973年に独立したギニアビサウ,そしてアンゴラ,モザンビーク,島嶼国家のサントメ・プリンシペ,カーボ・ベルデが1975年に独立します。
ということで,今日の切手は1954年にポルトガル領サントメ・プリンシペからポルトガル大統領のポルトガル領訪問を記念して発行されたもので,当時のポルトガル領が示された地図切手です。
図案の地図には,上記のアフリカ諸国以外に,東ティモール,中国に返還されたマカオ,インドが奪還したディウ,ダマン,ゴアのポルトガル領インド,そして本国の西海上に位置する現在もポルトガル領のマデイラ,アゾレス諸島が地名とともに赤く示されています。
ポルトガル領といえば,何と言ってもブラジルがあるわけですが,その独立は他の旧スペイン領南米諸国と同様に1800年代と1世紀早く,図案の地図はアメリカ大陸も描かれていません。