グード図法

 先日のメルカトル図法の地図が高緯度ほど面積のひずみが大きくなるのに対して,面積の正しく表された正積図法が,主題図の登場とともに分布図に適した図法の必要性から,次々と考案されるようになった。  すでに考案されていたサンソン図法やモルワイデ図法の世界図は,中央経線付近に対して両端では大陸の形のひずみが大きいことから,中央経線を複数取り,海洋部で断裂させる断裂サンソン図法や断裂モルワイデ図法をアメリカ人グードが考案します。  そして,この二つの図法の緯度40度44分の緯線が同じ長さになることから,それぞれの形のよさの長所を取って,その緯度より高緯度側をモルワイデ図法,低緯度側をサンソン図法で描いて合成したグード図法を考案します。  上の切手は,世界全図によく用いられるそのグード図法を描いた地図切手で,1964年にキューバから第15回UPU(万国郵便連合)会議を記念して発行されたものです。

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