アメリカ~南米~北アフリカ航空路

航空ルートマップが続きますが、今日はアメリカ、南米から大西洋を横断して北アフリカとの間のルートが示された地図です。上の切手は、1945年にブラジルから第二次大戦のヨーロッパにおける連合国の勝利をテーマに発行された切手5種のうちの1種です。 地図上のルートはアメリカのマイアミ~西インド諸島~南米~ブラジルのナタール~大西洋上の英領アセンション~アフリカの英領ゴールドコースト(現ガーナ)のアクラ~英・エジプト共同統治下スーダンのハルツーム~エジプトのカイロとなっています。連合国側の各地域、各都市を結んでおり、第二次大戦におけるイタリアのエジプト侵攻など北アフリカ戦線の戦場になったエジプトへのルートということになります。 ちなみに、ブラジルは第二次大戦においては連合国側に加わって参戦しており、ドイツ、イタリアそして日本にも宣戦布告した一方、米軍はナタールに航空基地を建設し、北アフリカ戦線やドイツの通商破壊戦に対処しています。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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フロリダ海峡縦断飛行

前回、ドミニカ共和国の切手にキューバが登場した続きで、今日はキューバとアメリカのフロリダ半島との間に位置するフロリダ海峡を縦断する航空ルートマップです。 上の切手の印面の地図には、フロリダ半島南端のセーブル岬から、フロリダキーズ群島の西端キーウェストを経てキューバへの飛行ルートが示されています。この切手は1952年に、キューバ人のパイロットであるパルラが、1913年にキーウェスト~キューバ間の飛行を成し遂げてから40周年になるのを記念して発行されたものです。 キーウェスト~ハバナ間の初飛行に関しては、1万ドルの賞金がかかった競争が提案され、パルラともう一人アルジェリア出身のキューバ人パイロットのロシージョが参戦します。1913年5月17日、同じ日に二人がキーウェストを飛び立ちますが、ロシージョが約2時間半の飛行で到着して勝利を得たのに対し、パルラは飛行機の機械トラブルでレースを中止せざるを得ませんでした。 しかし、パルラは飛行機を修理して2日後の5月19日に再挑戦し、ハバナ西方に位置するマリエルに到着してフロリダ海峡縦断飛行の目的を達成することになります。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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ドミニカ共和国からの航空路

今回も航空路のルートマップが続きます。前回ハイチを経由した航空路の地図を紹介しましたが、そのハイチとともにイスパニョーラ島を形成しているのがドミニカ共和国です。 そこで今回はそのドミニカ共和国からの航空路が示された地図で、印面の地図をよく見ると、島の東半部を占める同共和国の首都サントドミンゴから東西へ航空路が伸びているのが分かります。西側へは島の西半部白い部分のハイチ上空を通過してキューバ島、東側へはすぐ隣の島アメリカ自治領のプエルトリコと結ばれています。 上の切手は1930年に発行された航空郵便用切手の1種で、同図案複数額面の切手が1928年と1930年に合わせて9種発行されています。ちなみに、この航空路で結ばれている、ドミニカ共和国、キューバ、プエルトリコはいずれも野球の強豪国で、来月11月に日本、台湾、メキシコの3か国を会場に開催されるWBSCプレミア12(日本、アメリカを含む世界ランク上位12か国を招待)にも参加します。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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南北アメリカ航空路

前回に続き、今日もブラジルのナタール(○印のみで表示)を経由する航空路を描いたルートマップです。上の切手は、以前にも紹介したことのある切手の額面刷色ちがいの切手になります。 1939年に南米のパラグアイが発行した航空郵便用切手同図案3種のうち、最高額面90ペソの切手で、同年に開催されたニューヨーク万国博覧会にちなんで発行されたものです。 切手図案の地図には、パラグアイの首都アスンシオンからニューヨークまでの航空路が経由地とともに描かれていますが、現在では1~2都市の経由で運航されるこのルート、切手印面の地図をよく見ると多くの経由地があり、地名が示されているブラジルのリオデジャネイロ、プエルトリコのサンファン、アメリカのマイアミ、ワシントンD.C.以外にも小さな○印で示される都市があり、ブラジルのベレン、ハイチのポルトープランス、アメリカのジャクソンビル、サバンナの各都市が該当します。 なお、この切手の説明は以前の記事も参照していただければと思います。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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大西洋航空路(2)

何と約4か月振りの記事更新になってしまいました。前回の記事(6月)ではリベリアの航空書簡の料額面に描かれた航空路の地図を紹介しましたが、そのルートが少し見にくい感じがあるので、今日はそれよりは分かりやすい、同じデザインで発行された切手の方を取り上げました。 上の切手は、1942年に発行された航空切手(航空郵便用切手)で同図案、額面ちがい6種のうちの1種50セントの切手です。切手印面のルートをよく見ると、モンロビア(リベリア)とナタール(ブラジル)間に加え、さらに小アンティル諸島、大アンティル諸島を経てアメリカはフロリダ半島のマイアミへ続くルートが示されています。 ブラジル北東部のナタールはアフリカとの大西洋横断航空路の最短コースに位置する交通、軍事上の要地になっており、第二次大戦中には連合軍の軍事基地が置かれていました。 ======================== ▶▶地図切手総合サイト【小さな地図の博物館】◀◀ ========================

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